カメラ基礎講座

【カメラ初心者のための基礎知識】 〜絞りについて〜

みなさん撮影をする時のカメラモードは、Pモードやプログラムオートで撮影していませんか?
もっとカメラを使いこなしたい! 自分の思った写真を撮りたい! そう思った初心者のために、写真の基礎知識を複数回に分けて説明していきます。
まず初回の今回は、絞りについて説明していこうと思います。

レンズの絞りとは?

絞りと聞いてピンとこない方は、レンズの名前にあるF2.8、F4といった数字を見たことがあると思います。これは絞り(F値といいます)の数値のことを言います。
絞りとは、レンズから入る光の量を調節するもので、人の目で例えると瞳孔のようなものだと考えるとわかりやすいと思います。
カメラの設定では、AやAvの絞り優先モードかMのマニュアル撮影モードを使えばF値を変えることができます。

※写真のようにダイヤルの場合AやAvが多いです。

絞りのF値について

絞りのF値はFの後についている数字で表しており、レンズには最小のF値が書いてあります。大体がF1.2やF1.8、F2.8などが書いてあり、ズームレンズの場合はF3.5-5.6のようなズーム域によって最小のF値が変わるレンズもあります。

※メーカーごとに書いている位置が異なります。

このF値は、F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11、F16、F22、F32となり、最小と最大はもう少しありますが、大体がこのF値なので今回は割愛します。
F値は、数字が1つ動くとレンズがら入る光の量が1/2に減ったり2倍に増えたりします。
例えば、F4からF5.6に絞れば光の量は、半分になります。逆にF2.8に開ければ、2倍に増えることになり、これを1段明るくや1段暗くするなどと言います。

※上の写真はF1.4・F5.6・F16と段階ごとです。

F値の設定を変えるとどうなるか

前の説明で出たF値ですが、実際変えるとどうなるのか説明していきます。
F値を変えることで大きく変わるのが、明るさとピントの合う範囲(被写界深度)です。

F値を小さくした(絞りを開けた)時

絞りを開けた時には、レンズから光を多く通すことができるのでシャッタースピードを早くできたり、ISO(感度)を下げることができます。
またピントの合う範囲が狭くなり、背景がボケやすくなります。

デメリットは、ピントの合う範囲が狭くなるのでピントをしっかり抑えないと、ピンボケした写真となってしまします。

F値を大きくした(絞った)時

絞った場合は、ピントが合う範囲が深くなるので背景にもピントが合ってきます。全体にピントが合ったパンフォーカスの写真を撮ることができます。

デメリットは、絞った分だけレンズから通る光の量が減るのでシャッタースピードを遅くなったり、ISO(感度)を上げないといけません。

シーン別のF値について

実際の撮影シーン毎のおすすめのF値をご紹介していきます。

人物や食べ物の撮影

F値を小さくし背景をボカして、被写体を引き立たせることが出来るF2〜F4がおすすめです。
注意点として、集合写真や全体にピントを合わせるときは絞って撮影してください。

スナップ撮影

街を歩いてスナップ撮影をする場合は、F5.6〜F11を使うと便利です。
ほどよくピントが合い、いいなと思った時にすぐに撮影できます。

風景撮影

全体的にピントを合わせる風景撮影は、F値を大きくしましょう。
F11~F32がおすすめです。
※注意点があり、絞り過ぎると「回析現象」と言って全体が少しモヤっとシャープさが
無くなります。

まとめ

絞りを意識して使うことで、自分が思ったような写真を撮ることができるようになり、何度も撮影をしていると自分の撮影に合ったF値を見つけれます。
レンズによってF値は変わってきますので、レンタルをして色んなレンズを試してみましょう。




ABOUT ME
カモメ
APEXレンタルで機材担当をしています。カメラが大好きで、たまに散歩をしながら写真を撮っている人です。業務では機材全般を扱っています。
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