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放射線計測器SV-2000(シンチレータ)のご紹介

弊社で取り扱っている放射線計測器は「ガイガーカウンター」と「シンチレータ」の2種類があります。
その中で新規取り扱い機材であるSV-2000(シンチレータ)の性能を主に紹介していこうと思います。

SV-2000の表示説明

①放射線センサ位置マーク
この十字線部分の装置内部にセンサがはいっています。

②放射線検知のLED
センサで放射線を検知する毎に、赤色LEDが瞬時に点灯します。

③BEEP音マーク
ビープ音をオンに設定するとマークが表示され、放射線を検知する毎に音を発します。オフにすると表示されません。

④表示単位
3種の表示モード毎に、単位が表示されます。
■μSv/h
■mSv/年
■μSv:積算値(単位はμSvのみ)

⑤POWERボタン
長押し(2~3秒)することで、電源を投入/遮断します。

⑥MODEボタン
■3種の表示モードを切り替えます。
■長押しすることで、積算値をクリアしたり、検知時のビープ音のオン/オフを設定します。

⑦バーグラフ
数値の下側には、年間換算値(mSv/年)をバーグラフで表示します。

放射線の代表的な単位

μSv・mSvの違い

SV-2000を使用する際、表示されている単位は【μSv(マイクロシーベルト)】【mSv(ミリシーベルト)】の2種類がありますが、この違いは以下のようになります。

1mSv=1000μSv

このSV-2000の【年間換算値】ではmSvの表記を使用しているので注意が必要です。
ちなみに0.001Sv=1mSv=1000μSvという事になります。

よく出現するSv・Bqの違い

Sv(シーベルト)・・・放射線によってどれだけの影響があるかを表す単位
Bq(ベクレル)・・・放射線の強さを表す単位

シンチレータ・ガイガーカウンターの違い(構造・特徴)

SV-2000はγ線(ガンマせん)のみの計測が可能な放射線測定器なので、α線(アルファせん)・β線(ベータせん)・中性子線(ちゅうせいしせん)などの他の放射線の影響を受けず、正確な放射線量を計測する事ができます。

計測方法はシンチレータとシリコン半導体を組み合わせ高感度で放射線量を計測することが可能となり、測定開始より1分間で低い線量値でも安定した測定が可能です。

放射線の計測は他にガイガー・ミュラー菅(GM菅)を用いた計測方法があります。
まずはGM菅での計測・シンチレータを用いた計測での違いを説明したいと思います。

シンチレータとは

SV-2000にはCsI(TI)(タリウム活性化ヨウ化セシウム)の無機結晶シンチレータが使用されています。
有機シンチレータと比較しても放射長が短く、発光量が多い・エネルギー分解に優れているという特性があるのでγ線の検出に向いています。

また、純粋なCsIを用いらずあえて不純物(TI(タリウム))を使用する事によって励起(れいき。元より高エネルギーを持つ定常状態)した電子を捕らえやすくしています。

シンチレータは放射線の接触によって蛍光を発することができます。
接触する事によって放射線を構成する原子が励起されます。
これと同時に励起エネルギーと同等の発光が生じる原理を利用し放射線の数と放射線エネルギーを測り線量に換算します。

GM菅とは

GM菅とは不活性ガス、またはペニング混合ガスに満たされた中空の円筒と、その中心にある芯線により構成されています。円筒と芯の間には高電圧が掛けられていますが、通電はしていません。
円筒内に放射線が侵入すると不活性ガスが電離され、正に帯電したイオンと電子を作り出します。高電圧のため、このイオンは陰極に、電子は陽極に向かい加速されます。

更にこのイオン対は加速による運動エネルギーを得るため、移動中に気体分子に衝突し、その気体分子も電離させます。
これが繰り返し起こる事で電荷粒子のなだれが発生します。
その結果陰極と陽極の間に強いパルス電流が発生するのでこの通電回数をカウントして計測しています。

計測方法以外の違い

一番決定的に違うのが【計測制度】です。
一般的にはシンチレータでの計測はガイガーカウンターの10倍の制度があると言われています。
さらにγ線のみしか計測できないという事もあり計測結果に誤差が生じにくいという特性もあります。

一方ガイガーカウンターの長所は表面汚染を計測する事に有利です。
表面汚染を計測する場合β線を検出する必要があるのでこちらの使用方法についてはガイガーカウンターの方が向いています。
精度ならばシンチレータ、表面汚染ならばガイガーカウンターという事ですね。

放射線とは

ここからは放射線の簡単な知識となります。
自分が何を測っていてなぜ測っているのかという事を知れるくらいの豆知識となります。

放射線の透過性

代表的な放射線にはα線・β線・γ線・x線・中性子線があります。
これにはそれぞれ透過性があります。

α線は粒子が大きいため透過性が低く、紙1枚でも遮ることができます。
反対に中性子線は名前の通り中性子でできており、中性子というのは電気的に中世であるので電気エネルギーに影響を受けません。
つまり、弱くなりにくい性質があります。
上図にもある通り、中性子線を遮るにはコンクリートや多量の水が必要となります。

放射線・放射能・放射性物質の違い

放射能・・・放射線を出す能力
放射線・・・放射性物質より放出される電磁波・粒子線
放射性物質・・・放射線を出すもの

被曝の種類と影響

まず、被曝とは放射線にさらされることです。
内部被曝・外部被曝・自然被曝・医療被曝・職業被曝と様々な種類がありますがどれも被曝する事に変わりはありません。
それでは被曝するとどの様な影響があるのでしょうか。

被曝すると色々な障害が出てしまいます。これを放射線障害と言います。
放射線が原子にぶつかった際に電子が原子から離れそうになります。その電子が元に戻ると大きなエネルギーを得ることができます。
その大きなエネルギーを得た原子は化学反応が起きやすい状態になってしまいます。
この状態をラジカルと呼びます。
ラジカルにより細胞分子が直接破壊されたり、体内の水分子に作用し間接的に細胞構成分子を破壊してしまう事もあります。

細胞へのダメージによってDNAの切断が主な障害の原因と言われており、通常DNAは2本鎖で構成されている内の1本鎖が放射線により切断される場合と2本鎖の切断があり、2本鎖の切断は大きな障害を残しやすくなってしまします。
1本鎖切断は、もう1本鎖を見本とし傷ついた鎖を修復できます。
しかし、2本鎖とも切断されてしまった場合は見本がなくなってしまうため、自己修復の際に誤った修復をしてしまう可能性が高くなってしまいます。
これによって細胞に染色体異常、突然変異、細胞死などが生じると考えられています。

身体への影響は「慢性被曝」「急性被曝」と様々あります。
例えばγ線1mSv被曝すると、身体の細胞の核に1本放射線が通ると言われております。
10mSvならば10本の放射線が通るという事なので放射線に被曝され続けるということはいかに危険かということがわかります。
細胞を破壊されると上図の様に変異し、皮膚の再生が止まったり、発癌したりと様々な問題が生じます。

放射線は目には見えないものですので気付くことが難しいですが、このSV-2000を使用すればγ線の放射線量を測ることができるので、ぜひこの機械に計測してみてはいかがでしょうか?

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